コンクリート打ちっ放しとは?
「打ち放し 」「打放」などと表記されることもあります。
建築における仕上げの一種で、コンクリートの上の塗装や、タイル、石張りなどの工程を省き、型枠を外した直後のコンクリートがむき出しになった状態で仕上げる施工方法です。
それでは、メリットとデメリットをピックアップしていきましょう!
コンクリート打ちっ放しのメリット
①外観の良さと、デザイン性の高さ
コンクリート打ちっ放しを希望するほとんどの方は、そのオシャレな外観を、選ぶ理由の一番にあげられます。
木造や鉄骨の建物ではできない、なめらかな曲線や、切り落としたような真っ直ぐな壁面は、コンクリートでの施工の特徴です。自由なデザイン性は大きなメリットといえます。
②大きな空間を作り出す!
ムダのない広々とした室内空間、大きな窓の設置など、自由自在に設計できるのも、コンクリートのメリットです。
柱ではなくコンクリートの壁面により家を支えるため、仕切りの少ない大空間をつくることが可能です。
③火に強い素材
コンクリートそのものが火や熱に強く、その耐火性は、木造家屋とは比べ物になりません。住宅密集地では、火災の広がりを抑える目的もあり普及してきました。その防災性もコンクリート住宅の長所の一つです。
④防音性
木造や鉄骨に比べ、コンクリートは音を通しにくい建材です。
交通量の多い地域では騒音対策としても効果を発揮します。
また、音楽スタジオやシアタールームなど、防音設備を必要とする場合には、最適な建材ではないでしょうか。
デメリットは?
①通気性の悪さと湿気
コンクリートは水や砂利にセメントを混ぜ合わせ、化学反応を起こすことにより硬化します。施工時に含まれた水分は5年前後かけ、ゆっくりと蒸発していきます。つまり、その期間は微量ながらも、室内にその湿気が放出されることになります。木造住宅と比べると通気性も悪く、その湿度の高さから、カビや結露が発生しやすくなるでしょう。風通しの良い設計や、適切な換気システムは必要不可欠です。
②汚れが目立ちやすい
コンクリートの住宅では、カビによる黒ずみや、雨水による染みなど、外壁部から室内まで、汚れが目立ちやすいデメリットがあります。塗装剤によるコーティングなど、数年に一度はメンテナンスすることをオススメします。
③暑くて寒い!
夏は暑く、冬は寒い。
このデメリットからコンクリート住宅をあきらめる方も少なくありません。
素材の特徴として熱伝導率が高く、外気の温度の影響がそのまま室内に伝わりやすいためです。
断熱材を張るなどの対策は、せっかくのデザイン性を失ってしまうこともあります。暑さや寒さが厳しい地域では致命的なデメリットになるでしょう。
④解体時の費用
家を建てるときに、解体のことを考えることはあまりないのが現実です。
しかし、どんな建物でも寿命はあります。コンクリート住宅の解体には大きな重機が必要になり、廃材の処分費用も高くなります。お子さんや孫の代で建て替えを考えるときには、大きな負担となるでしょう。
まとめ
今回はコンクリート打ちっ放し住宅のメリットとデメリットについてご紹介しました。デメリットを考えても、そのオシャレな外観の良さから憧れてしまう方も多いのではないでしょうか?
「建てる」「住む」「解体する」。どの住宅でもいえるこの流れを、しっかりイメージした上で計画を立てることが大切です。
最後に、コンクリート打ちっ放しの施工には高い技術が必要になります。外観だけでなく、強度や安全性を考え、経験豊富な業者選びを慎重におこなうようにしましょう。
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