head-banner

ピアノのための住宅リフォーム1/1

ピアノを家に置き、演奏する場合はどのような部屋が必要になるのでしょうか? 防音対策はもちろんのこと、ピアノの重量に耐えれる床など、条件を整えなければいけません。 今回は住宅にピアノを設置するためのポイントをまとめていきましょう。

画像はイメージです

ピアノの種類

①グランドピアノ
最も本格的なピアノです。
サイズ、重量ともに大型になるため、床の強度なども考慮する必要があります。
また、ピアノの音量も大きく、防音対策はしっかりしなければなりません。

②アップライトピアノ
グランドピアノと比べスペースをとらないアップライトピアノは、日本の一般的な住宅でも設置しやすい形状といえるでしょう。
背面が垂直なため、壁にぴったりと付けることが可能です。

③電子ピアノ
電子ピアノは様々なモデルが販売されています。鍵盤、台、ペダルがひとまとめ一体型や、鍵盤、スタンド、ペダルが独立したセパレートのモデルなどから選ぶことが可能です。
ほとんどのモデルにヘッドホンジャックが搭載されているため、本格的な防音設備がない場合でも時間を気にせず演奏できるメリットがあります。

床の強度について

グランドピアノやアップライトは重量があるため、床抜けを起こさないように補強工事を行います。
グランドピアノは小型のものでも250キロ、大型のものは500キロにもなります。アップライトピアノは230キロ前後のものが一般的といえるでしょう。
建築基準法では1平方メートルあたり180キロの耐荷重が求められています。 つまり、普通に建てられた住宅にピアノを置く場合は、床の補強工事は必要不可欠になるということです。

床の補強工事

それでは床の補強工事とはどんなことをするのでしょうか? 一般的に、床の下は、「大引き」という木材を地面と平行に90センチほどの間隔で並べ、その下に「束」と呼ばれる棒状の器具を縦に配置し支えます。
つまり、床の補強工事をする場合この「大引き」と「束」を増やす施工を行うケースが多いでしょう。

防音について

防音工事に関しては、地下、一階、二階以上など、住宅のどの位置に施工するかによって費用は大きく異なります。
地下は一階がある天井以外は音を遮断しやすいため、防音設備自体の費用は抑えることができますが、空調に関しては入念に考えなければなりません。
また、二階以上の部屋では、防音設備はもちろんのこと、より一層の床面補強が必要になるため、あまりオススメすることができません。

湿気対策が重要なポイント

ピアノは木を使ったパーツが多く、湿度の影響を受けやすい楽器です。
希少価値の高いピアノを所有している方の場合は、温度や湿度を一定に保てるように、完璧な空調システムを導入されていることも珍しくありません。
防音を施した部屋は密封状態となり、通気性が悪く湿度が高くなる傾向があります。
ピアノだけに限らず、あらゆる木製楽器にとって、高湿度は非常に悪い環境といえます。防音工事を進める中で、湿度対策を十分に考慮していきましょう。

まとめ

ピアノを設置する場合、どうしても防音だけに焦点を絞ってしまいがちです。
しかし、高価なピアノを設置し、長く良い状態を保つには、楽器への気配りも必要です。
「防音」「床補強」「湿度対策」この3つのポイントが満たされることで初めて、人にも楽器にも快適な住宅を作ることができるでしょう。

FacebookやTwitterで更新情報を発信しています。
ぜひリカルテをフォローしてください!