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住まいの機能は外壁から!?外壁の基礎知識1/1

雨風や四季折々の天候の変化、火災や地震など様々な要因から住まいを守る外壁。 デザインはもちろんのこと、耐久性や耐火性、耐水性など、選ぶ外壁によって住宅の機能性は大きく変わります。

画像はイメージです

一般的な住宅に用いられる外壁材には様々な種類がありますが、今回は、現在よく使われている外壁材についてまとめてみました。

サイディング

外壁の中でも現在、最も用いられています。
サイディングには窯業系(ようぎょう系)・金属系などいくつかの種類があります。
あらかじめ工場などでボード状に加工された建材を、土台となる外壁の下地に貼り付けて施工していきます。
サイディングも素材ごとに特徴はちがいますが、まずはその代表として窯業系サイディングと金属系サイディングをご紹介します。

窯業系サイディングは、主にセメントなどを原料とし、ボード状に加工したものを建材とします。
コストパフォーマンスが高く、デザインも豊富なため、現在多くの新築住宅に使用されており、耐久性や断熱性も高く、総合的にバランスのとれた優れた外壁材といえます。
10年以上経過すると、外壁の本体より早く、ボード状の建材の継ぎ目にあるコーキング材(充填されている合成樹脂や合成ゴム)から劣化がみられるケースがあります。しかしその時点では、コーキングの打ち直しなど、比較的かんたんで、費用も小さな補修で対応することが可能です。

一方、金属系サイディングは、主にアルミやスチールなどの金属板と断熱材を、補強材として貼り合わせた外壁材になります。
金属板が使用されているにも関わらず、他の外壁材と比較して、材質が軽いので建物への負担が少なく、防水性が非常に高いのも特徴の一つです。
また施工時に土台となる外壁との間に隙間を設けるため、通気性がよく、湿気によるカビや劣化を低減します。デザインの多様性は窯業系サイディングに劣るものの、スタイリッシュなイメージのデザインが多いのも印象的です。

モルタル

セメントなどを練り合わせ、塗り付けていく外壁で、サイディングが主流となる以前には多くの住宅に用いられていました。
コテやローラー、吹き付けなどの方法がありますが、職人の技術や感性によって仕上がりもデザインも変わってきます。
耐久性や防火性にも優れ、丈夫な外壁材といえますが、、10年前後で剥がれやひび割れが起こることが多く、再塗装が必要になってきます。
また地震のダメージを受けやすいため、大きな揺れの後には年数に関わらず亀裂が入ることがあります。
亀裂からの浸水は、家の内部の腐食や雨漏りにつながる可能性があるので、早急な対応が求められます。

タイル

高級感のある仕上がりが特徴で、粘土などを原料としたタイルを貼り付ける外壁になります。
耐久性、防火性にも優れていますが、比較的コストは高めのものが多い建材といえます。
経年による変色が良い風合いを出してくれることもあり、汚れや劣化なども目立ちにくい建材ですが、打撃に弱く、外からの強い衝撃を受けると、タイルの割れや欠けが起こることがあります。

ALC

近年、注目されている外壁材の一つで、サイディングの種類に属します。
ALCとは、「高温を加え発泡させた軽量のコンクリート」というイメージです。
軽量なので住宅への負担が少なく、断熱性、防火性が高いのが特徴です。
また防音壁にも用いられるほど、遮音効果にも優れているため、街中など車の通行量が多い立地でも、室内を静かに保ってくれます。
注目を集める建材だけあって、メリットは多いですが、デメリットとしては、多孔構造のALC自体には防水性がなく、吸水性が高いことです。
そのため表面に塗布する仕上げ剤の防水性が低いと、剥離や劣化が起こりやすくなり、本来のALCのメリットを引き出すことができなくなってしまいます。
良いALC建材を選ぶことはもちろんですが、仕上げ剤選びも慎重に行う必要があります。

今回は外壁材の中でも代表的なものを中心に、ほんの一部をご紹介しました。
もちろん外壁材のバリエーションはまだまだ豊富で、それぞれにメリットとデメリットがあります。
お住いの地域の気候や、立地条件なども含め、それぞれの住宅にぴったりの外壁を選ぶことが大切です。

今後、主流となっている外壁材に関しては、さらに細分化したご紹介をしていければと思います。
乞うご期待。

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