漆喰の歴史について
古くから建材として用いられてきた漆喰ですが、世界最古の漆喰は約12000年前のメソポタミア文明の遺跡から発掘されています。
日本では、ほぼ石灰の原始的な漆喰が約4000年前(縄文時代後期)の遺跡から発見され、国内最古といわれています。
それ以降の時代では、城壁やお寺など様々な場所で漆喰が普及していきます。
漆喰の種類について
日本国内でみられる漆喰は、大きく分けて、5種類に分類されます。
①本漆喰
海藻から作ったのりに、麻の繊維や塩焼き消石灰を混ぜ合わせたもの。
②土佐漆喰
3ヵ月以上かけて発酵させたワラと、塩焼き消石灰、水を混ぜ合わせ熟成させたもの。
③既調合漆喰(きちょうごうしっくい)
塩焼き消石灰、炭酸カルシウム、麻の繊維、海藻のりを混ぜ合わせた粉末状のもの。
④琉球漆喰
ワラや水、生石灰を混ぜ合わせ、生石灰に消化加熱反応を起こし、熟成させたもの。
⑤漆喰関連商品
漆喰の機能をもつ塗料に、消石灰が配合されたもの。 以上の5種類以外にも、地域によって特徴のある漆喰が存在します。
長い歴史の中、本漆喰は様々な形で派生していきました。
漆喰のメリット
昔から外壁に使用されてきた漆喰、優れた外壁材として、たくさんのメリットがあります。
代表的なメリットとして、その防水性があげられます。モルタルなどのない時代、雨風に弱い土塀に漆喰を塗ることで、防水性を高めていました。
その他にも、防臭効果や、防カビ性、防音性と漆喰のメリットはたくさんあります。最近では、漆喰がシックハウスの原因物質とされる、ホルムアルデヒドの分解や吸収に役立つことでも、注目されています。
漆喰のデメリット
どんな建材にも、長所と短所があるように、漆喰にもやはりデメリットは存在します。
その一つとして、「キズがつきやすい」ということがあります。比較的、柔らかい素材といえる漆喰は、引っかくような外部からの衝撃には弱く、表面が削られてしまいます。
また施工の際には、下塗りをしっかり乾かす必要があるため、工期が長くなることもデメリットの一つといえるでしょう。
メンテナンスが漆喰の耐久年数をきめる
漆喰の耐久性年数はおよそ100年ともいわれています。歴史ある、数々の建造物にも使用されてきた漆喰だけに、その耐久性はさすがです。
しかし、それはしっかりとしたメンテナンスがあってこそです。
小さな引っかきキズなどを放置しておくと、そこから漆喰の剥がれが広がります。定期的な点検や補修をすることで、長期間にわたり、その耐久性を維持することが可能になるでしょう。
まとめ
昔から、優れた外壁材として用いられてきた漆喰。今回、そのほんの一部分をご紹介しました。
デザイン次第で、和風にも洋風にも合わせることができ、ホルムアルデヒドの分解や防カビなど、機能性の面でも、現代の住宅に取り入れる価値が十分にあります。外壁塗装の際には、選択肢の一つとして、漆喰を検討してみるのも良いのではないでしょうか?
FacebookやTwitterで更新情報を発信しています。
ぜひリカルテをフォローしてください!