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あってはいけない家の傾き!沈下修正とは?1/1

住宅は水平に建っていて当然のはず、しかし、意外にも地盤の沈下や傾きにより、まっすぐに建っていない住宅は多くあります。 地震大国の日本では特に、住宅と地盤の関係性が重要です。 地盤の歪みからくる住宅の傾きを、放置しておく訳にはいきません。 今回は傾いた住宅に必要な「沈下修正」についてご紹介していきます。

画像はイメージです

沈下修正とは?

沈下修正とは、地盤の変化が原因となり 傾いた建物を、正常に修正することです。住宅の歪みの原因は、地震による地盤の変化や、地質が柔らかいために起こるケースなど様々です。
では、どのような対策を取れば良いのでしょうか?

沈下修正の方法

沈下修正の工事は居住したままの状態で施工できる場合も多く、鋼管圧入工法がよく用いられます。 狭い場所にも対応でき、騒音やホコリなどがあまり出ないため、住宅密集地などでも、作業がしやすい工法です。

鋼管圧入工法とは

頑丈な鋼管を建物の下の地面に打ち込み、油圧の力で固い地層まで到達させます。
固い層に到達した鋼管にさらに圧力を加えることで、今度は建物が持ち上がります。この力を利用し、傾きを修正していきます。
簡単に一連の流れを見ていきましょう。

①建物の下に鋼管を打ち込みます。油圧により、固い地盤に到達させます。
②固い地盤に到達した鋼管に圧力をかけ、建物が持ち上がる状態にします。
③油圧でさらに力を加え、建物が正常に位置するよう、微調整します。
④鋼管を完全に固定し、埋めなおします。
⑤鋼管と建物の基礎部分にモルタルなどの補強材を流し込みます。

…おおまかには以上のような流れで鋼管圧入工法を行います。

鋼管回転圧入工法

その他の工法としては、鋼管回転圧入工法があります。
支持層(固い層)が地中深い位置 の場合、 柔らかい地盤に対し鋼管を回転圧入により、埋め込みます。
鋼管の先端は地盤の強度により、様々な形状を使用します。
・ストレート鋼管 ・羽根付き鋼管 ・耐圧版 など…建物の基礎部と地盤の関係により使い分けます。

鋼管回転圧入工法の特徴

①支持層が深い場合に効果を発揮します。反対に支持層が浅い位置への工事は不向きといえます。

②地面の土を掘り出さないため、残土が出ません。ホコリなどの近隣への影響も少なくなります。

③回転による打設は、比較的静かに行うことが可能なため、騒音問題が起きにくいといえます。

…作業工程は施工業者によって差異はありますが、基本的には鋼管の打設、傾き修正、補強固定の流れになります。

まとめ

一般的に、建物は水平であることを前提に設計されています。
住宅の傾きは、想定外の部分に負荷が集中するなど、耐震強度にも大きく影響するため、異常がある場合は早期の修正が必要になります。
また、住宅を動かすという大きな工事なため、知識、経験の豊富な業者選びも重要なポイントです。
家の傾きや沈みなど、異常を発見した場合には、まず調査を依頼し、現状をしっかり把握した上で施工計画を立てていきましょう。

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