庭木の種類
庭木を選ぶ際には、まず二種類の選択肢があります。
①常緑樹(四季に渡り葉を保っている樹木)
②落葉樹(低温の季節になると、葉を全部落とし休眠状態になる樹木)
プライバシーを守るために、目隠し効果を期待するのであれば常緑樹がオススメです。また、庭の広さにゆとりがある場合は、モミジやイチョウなどの落葉樹と組み合わせて植えることで、季節感が楽しめる庭になるでしょう。
常緑樹の2つの分類
- 常緑広葉樹(葉の形状が平たく、表面積が広い樹木。葉に面裏がある。) 例えば、キンモクセイ、ツバキ
- 常緑針葉樹(葉の形状が先がとがっていて、固い葉をつけるものが多い樹木) 例えば、マツ
落葉樹の2つの分類
①落葉広葉樹(葉の形状が広く紅葉して冬に葉が落ちる)
②落葉針葉樹(葉の形状が細長く、冬季に葉を落とす)
常緑広葉樹の種類
求める木の高さを考えてみると、一般的に成木で、樹高1m以下を低木、2m前後を中木、3m以上を高木と分類します。
①低木…アセビ、クチナシ、マンリョウ、ヤマブキ、ヤマツツジ、など
②中木…ツバキ、ナンテン、オリーブ、月桂樹、マサキ、など
③高木…アラカシ、モミ、クスノキ、タイサンボク、など
ホテルなど広い敷地の庭には高木も考えられますが、一般家庭では管理面からみて中低木がお勧めです。 あまりに大きな木の場合、倒れた際に大きな損害にさらされることになるかもしれません。万一を考え、近隣に迷惑にならない木を選ぶ必要があるでしょう。
落葉樹の種類
①低木…アジサイ、シモツケ、コデマリ、など
②中木…アンズ、モモ、カイドウ、マンサク、など
③高木…カキ、カツラ、エンジュ、ケヤキ、など
季節に応じて葉の色の変化を鑑賞できます。しかし木によっては庭に実が散乱するなど、管理面も考慮する必要があります。
木を植える場所と木の選び方
木の特徴や個性を考慮し、適材適所を心がけて配置を決めていきましょう。
①家の周りに生垣として植えたい。 例えば、ツゲ、サザンカ、キンモクセイ、イヌマキ、など
②シンボルツリーとして玄関脇などに植えたい。 例えば、アカマツ、キンモクセイ、オリーブ、ゴールドクレスト、モミ、など
③香りの良い木 香りで季節を感じられる木、よく知られている樹木では、キンモクセイ、ギンモクセイ(花期は9~10月)や、ミモザ(花期は2~3月)、ロウバイ(花期は1~3月)が代表的です。
縁起が良いと言われている木
①センリョウ
花言葉が、裕福、富貴 お正月に活ける花として知られている木です。初冬には実が赤く熟すため、 金運が良くなるとも言われています。 1m程度の高さまでしか成長しません。 日差しがきついと葉焼けすることがあり、状態によっては実がなりません。
②マンリョウ
花言葉が、財産 センリョウと同様で、お正月に人気の木で、赤い実がつきます。 センリョウと良く似ていますが、違いは実が葉の上にあるのがセンリョウ。また葉の下にあるのがマンリョウです。
③ナンテン
「難転」といわれ縁起の良い木です。 赤い実の付く木で、魔除け、厄よけとして鬼門に植えられることが多いです。 寒さにも強く、病害虫の心配もほとんどありません。
④オタフクナンテン
ナンテンの仲間で、60㎝にとどまるコンパクトな木で管理しやすいでしょう。 真夏は青い葉が多いですが、年中赤い葉が楽しめます。花は咲かず、実もつきません。
⑤マツ
昔から神様が降りられる木として尊ばれ、和風の家では、必ずと言っていいほど植えられる木です。 健康長寿をもたらしてくれる木ともいわれます。 剪定は初心者には難しい木でしょう。
⑥ヒイラギ
よく知られてている場面では、節分にヒイラギの枝にイワシの頭を付け玄関に飾ると、鬼が逃げて行く、という話があります。 寒さに強く、成長は遅いです。
縁起が悪いと言われている木
①イチヂク
漢字で「無花果」と書きます。そこから子孫が絶えるともいわれ、住宅の敷地では避けられています。 根が張るので狭い庭ですと、家を傷めます。 病害虫は少ない木です。
②ザクロ
実が割れて見えるということで、「身が割れる」と例えられ、縁起の悪い木とされています。 しかし反対に子孫繁栄ととられ、子宝運に良いともいわれます。 意見が分かれるところです。
③ビワ
家から病人が絶えないといわれます。 広く根を張る木ですから、家を傷めやすいでしょう。 また葉が多く茂るため、湿気を溜めやすいことも短所の一つです。
④ヤナギ
昔から怪談などでも、よく幽霊を見る木とされ、個人の家の庭には向かないでしょう。
⑤ジンチョウゲ
「沈丁花」と書きます。 家が沈むといういわれがあり、凶木とされています。 花は3~4月に咲き、とても良い香りがしますが、赤い実は有毒なため注意が必要です。
庭木の育て方
樹木に勢いのある庭こそ、幸運を運ぶといわれます。 まず、気にいったスポットに植えてみましょう。真夏、真冬以外ならいつでも植えることは可能です。 植える際、元肥として有機質肥料の牛糞などを入れておくと良いでしょう。半年後に追肥として無機質肥料を与え、その後は花や実の後、冬前に木の様子を見ながら必要に応じて施肥しましょう。 植えてから一年余は、枯れることもありますので、支柱を立てて水切れのない様に管理する必要があります。
管理面からの考慮
木を植え過ぎると、手入れが行き届かず、葉が茂り放題になってしまうことも… また、害虫が付きやすい木には、害虫対策が必要になります。毛虫の大量繁殖などを防ぐためにも、管理できる範囲で木の植え過ぎには注意しましょう。
まとめ
今回は庭木についてご紹介しました。 常緑樹か落葉樹か、という選択肢の他にも、いわゆる縁起を考えて木の種類を選ぶ方も多いようです。 基本的にはどんな木も、ある程度の手入れが必要です。庭木は何十年もお付き合いすることもある大切な木です。 植える際には楽しみながらも慎重に、植える庭に合った木を選んでいきましょう。
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